ピアノは幼児に難しい?スモールステップ学習理論を活用すれば簡単!
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最近は、子供たちだけでなくて、様々な年齢層の方々が、ピアノを弾いてみたいと思い、音楽教室に通うことも、普通に見られるようになりました。

大人になってピアノを始めることは、子供とは、まったく違うやり方で、進めていくことになります。

マンツーマン、グループレッスン、また、webなどを使った、通信教育など、いろんな方法から、選択できます。

でも、やり方は、違いますが、大人も、子供も基本同じ進み方になります。

 

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スモールステップの原理について

“スモールステップ”ですが、これは表記の通り、小さな階段”です。

細分化されたステップ=スモールステップは、易しいステップから、難しいステップへと進むのが特徴です。

行動療法はクライエントの内部(こころ)に問題を見出すのではなく学習理論(例〕梅干を見るとつばが出てくる等、過去の学習により自分の行動に定着された行動)に基づき悪い学習をいかにして取り除く(または、良い行動にする)ことが焦点となります。
 
精神分析・ロジャースなどとは異なった臨床心理の分野です。
 
たとえば、不登校の児童がいるとしましょう。
その子にはすでに『学校に行かない』という学習が備わってしまっています。
この学習を取り除くのが重要なのですが「学校に行け!」と無理強いするのは低効果です。
 
「まずは学校に行く途中にある本屋さんまで行ってごらん?」など階段のように段階を踏ませます。
「次に正門まで」「次は保健室まで」「放課後の教室まで」など段々と最終目標(健全な登校)に近づかせるわけです。
 
これがスモールステップの理論。
これは臨床場面に限らず、日々の行動にももちろん活かせると思います。
例えば、食べ物の好き嫌い・運動などに。
 

スキナーの箱の実験【オペランド行動】

スキナーの箱

箱に入れたネズミがレバーを押すと、餌が出るという「スキナー箱」を作って実験をしました。

何度もやるうちに、レバーを押す→餌が出るという行動が強化され、餌が欲しいときに自分でレバーを押すようになります(オペラント条件付け 道具的条件付けとも)。

似た概念で「レスポンデント条件付け(古典的条件付けとも)」というのがあります。

これは、パブロフの犬の実験で、ベルの音と食べ物を関連付け、ベルの音がなるだけで唾液が出るようになる、というものです。

オペラント条件付けとレスポンデント条件付けの違いは、オペラント条件付けは、積極的反応→即時フィードバックで行動を強化(または弱化)していくという点にあります。

プログラム学習の5原則

この実験で得た原理を応用したのがプログラム学習です。

プログラム学習とは、合理的に設計されたプログラムに従って、生徒が学習を進めていく能動的な学習の仕方です。

例えば、計算ドリル・漢字ドリルなどがあります。これらは、問題提示→反応→フィードバックを繰り返すことによって学習することができます。

またプログラム学習の研究から、5つの原理が提唱されました。

プログラム学習の5つの原理

1) スモール・ステップの原理

物事を教えるときには小さなステップに分割【細分化】して教えます。

具体的には目標に至るステップを細かく設定して、やさしいことから教えて行きます。

そしてそれが出来たら、少しだけ難しいステップに進みます。そしてそれが出来たら次のステップに進むようにします。

このように小さなステップに分割して教えることにより、学ぶ側も負担が少なくて済むうえに、簡単に理解できるとの成功体験を積むことで、やる気がでて積極的に学ぶようになるのです。

2) 積極反応の原理

学習者に学習へのやる気を引き出します。

よく教える側は学習者に「やる気がなくて困る」「やる気が無いから教えてもムダだ」などと文句を言うことが多いのですが、学習者のやる気を引き出すのは教える側の責任なのです。

学習内容の重要性を説明したり、ステップごとに正しく理解できれば相手を褒めてやる気を引き出すなどのテクニックが必要となるのです。

3) 即時確認の原理

学習者に教えた学習内容をその場で確認します。

確認時には、「分りましたか」と聞くと、相手は分かっていなくても怒られるのが嫌で「分りました」と答えることが多いのです。

ですから学習者には「教えた内容を説明して下さい」「これはどのような意味ですか」と、オープンクエスチョンにして相手に答えさせるようにします。

4)自己ペースの原理

教える側は学習者の理解のペースに合わせて教えます。学習者は性格や環境により、学習内容の理解度が異なるのが当たり前です。

他の学習者と比較して「あなたは理解するのが遅い」などと怒ったりせず、相手の理解度に合わせて教えるペースを調整することが大切なのです。

5)学習者検証の原理

教育の効果は学習者の理解度で検証します。

教える側が自分で正しく教えたつもりでいても、学習者がその内容を理解していなければ、教える側に問題があったことになるのです。

教育後は必ず相手の理解度を確認し、もし理解度が不足しているようであれば自分の教え方を修正することが必要なのです。

このスキナーのプログラム学習の5つの原理は「学習者が理解しないのは教える側が悪い」がベースの考え方になっています。

この基本原理である「学習者が理解しないのは教える側が悪い」を徹底的に理解しましょう。

スモールステップ学習理論をあなたのお子様のレッスンに当てはめてみる

以上のことを踏まえ、どのように、このお子様への教え方にこの原則理論を適用してみましょう。

初めての場合、負担を減らすために、細かく分けて、進めていきます。

1、主に、楽譜を読む、ソルフェージ

2 音を正確に認識する、聴音

3、読めた楽譜を、再現する練習。(これが一番骨が折れる)

4、ピアノを美しく鳴らす、指の強化の訓練。

他にもいろいろありますが、これらのことを、コツコツ取り組めば、必ず弾けるようになります。

なんでも、そうですが、新しいことを始めるには、かなりの、しんどさがあります。

荒れ地に、道を作るようなものですから、スキナーのプログラム学習を取り入れて、スモールステップ、内容の細分化、繰り返しなど、組み入れましょう。

できるだけ、脳の負担?を軽くして、楽しいという感じや、自ら積極的に取り組むという姿勢をなくさないようなレッスンを、心がけるべきです。

ソルフェージ(リズム、音符読み)  聴音  指の強化 歌、 コードによる伴奏、など、細分化して、短い時間で、繰り返し集中できるような工夫がいります。

特に、年齢が低いほど、集中力が、短いので上記の配慮が求められます

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まとめ

いかがだったでしょうか?

スモールステップ理論は難しく感じますが、しっかりした科学的にメリットが証明されていることは、周知の事実です。

これを活用した例として、皆さんよくご存じの、【ポケモン】【公文式】などあり、身近にたくさんあります。

ぜひ、この考え方をよく頭に入れて、ピアノの教え方、他にも、学び方に活用してみましょう。

きっと、成果が得られるでしょう!

 

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